こんにちは。作業療法士のトアルです。
知的能力の高さを表す指標の1つになっているのが「IQ」です。
一般に考えられているのは「IQが高い」=「頭がよい」
と思われがちですが、実際はどうなのでしょうか?
「知能」は様々なとらえ方があり、一概に「IQが高い」=「頭が良い」とはならないようです。
今回は「発達心理学」を参考として解説させて頂きます。
「発達心理学」では知的活動に必要な総合的な能力だと考えられています。
この知能を測るものさしの1つとして有名なのが「IQ(知能指数)」です。
IQの算出方法は、知能テストで得られた「精神年齢」※1を「生活年齢(暦年齢)」で割り、それに100を掛けて算出します。
知能テストは、年齢に応じて「言語」「数量」「思考」「知覚」などの問題で構成されています。
知能テストは、これらの問題の達成度がどの程度できているかにより知能の発達程度を調べるものです。知能の定義や対象とする子供により様々な検査があります。
詳しくは以下の記事を参照してみて下さい。
こんにちは。作業療法士のトアルです。今回は「IQ・知能検査」について記事を書こうと思います。作業療法の検査でも「知能検査」を行うことがあると思います。実際には臨床現場では臨床心理士などが主体になり行う事が多いのだそうです。自分の経験談ですが、ネット... 「IQ・知能検査とは何か?」作業療法士がやさしく解説 - とある作業療法士のブログ |
※1【精神年齢】
それぞれの年齢の子供の大多数が正答すると思われる問題の正解率から算出。
問題の分野は言語、数量、思考、知覚など多岐にわたります。
子供のころにIQが高い場合、成長してもIQは高いままなのでしょうか?
6歳と18歳の時のIQを調べた研究では、IQの数値は一定ではなかったそうです。
これは必ずしも「知能」が年齢とともに発達するものではないためです。
変化の仕方に個人差があり、以下の4つのパターンが存在するそうです。
つまり、子どもの頃にIQが高かったといっても、今後も「頭が良い」という状態が続くというわけではないようで、元々ある知的な能力自体は高いとは言えますが、その後の環境などの影響を受けると言われています。
また、逆のこともあるので、一概に「IQが低い」=「頭が良くない」とも言えません。
その後の環境によってはIQは伸びる可能性もあります。
生まれた時点で頭の良さが決定されてしまっていたら、努力して勉強しても意味がなくなりますし、素質が無くても努力次第で知的な能力が上がるということがわかれば、少しは報われます。
皆さんは、そう思いませんか?
いわゆる天才と呼ばれる人たちは子供の頃からIQが高かったのでしょうか?
色々調べてみたのですが、歴史的な天才的な偉人のIQは、その当時に妥当な知能検査が
存在しないため推測の数値が多く、少し信憑性にかけます。
しかし、その偉人は多くの学問に精通している場合が多いです。
例えば、物理学と医学、数学と歴史学、哲学などです。
個人的な意見になるんですが、歴史上の天才的な偉人というのは、素質として情報処理能力が高かったのではないかと思っています。
普通の人が思いもつかない、一見互いに関係なさそうな学問や考え方をミックスして、新たな発想を生み出す能力があるのかなと考えたりもします。
逆に1つの分野を突き詰めるタイプの偉人もいますし、天才といっても様々なタイプがいるかもしれませんね。
天才かどうかを決定する要因の1つとして
「創造性」
があげられます。
アメリカの心理学者ギルフォードによると、「創造性」には6つ因子から構成されるそうです。
1.問題に対する感受性:問題点を発見する能力
2.思考の流暢性:生成するアイデアの量
3.思考の柔軟性:異なるアイデアを広範に生成する能力
4.独創性:ユニークな答を出す能力
5.綿密性:具体的に工夫し完成させる能力
6.再定義:ものを異なる目的に利用できる能力
これらを育むには、教育の際に「枠にはめすぎない」ことが重要になります。
6つの要因をよくよく見ると、生まれ持った能力というよりも
生まれた後の環境の影響を大きく受けるように思えます。
つまり、指導する側の対応で「伸びしろ」があるとも言えます。
こちらの枠に当てはめ過ぎず相手を伸ばしていくという考え方は、
学生さんや後輩の指導にも必要なのではないでしょうか?
知能に関しての記事は以下を参考にしてみて下さい。
学生さんや後輩の指導については以下の記事を参考にしてみて下さい。
後輩・実習生の指導を左右するティーチングとコーチングの違いとは?
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。