リハビリ臨床実習「できる実習生」の6つポイントについて解説




こんにちは。作業療法士のトアルです。

今まで実習生さんと関わってきて、自分なりに思うことがあり、
今回の記事を書かせて頂こうと考えました。

私自身も臨床経験が4年目になりました。
短期の実習生さんは担当しましたが、長期の実習生さんを担当したことはありません。

その中で感じたことですが「できる実習生」さんには共通点があるように思えます。

実習が終わった後に、同じ学校の別の実習生さんから話を聞くと、
彼らは実習を楽しく、有意義に感じていたという話を聞きます。

「できる実習生」=「実習が楽しい」「実習が有意義」
これには何か関係があるように思います。

私が思う「できる実習生」とは何かについて6つのポイントをまとめてみました。
これから、実習を迎える方への参考としていただければと思います。

実習生としての心構え

私が実習生さんに覚えていて欲しいことは以下の6つがあります。

1.笑顔
2.あいさつ
3.はっきり話す
4.受けたアドバイスは素直に聞く
5.わからない事は誤魔化さない
6.ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかりする

それぞれについて、具体的にどういったことを行えばいいのか
理由とともに解説していきたいと思います。

 

1.笑顔

ムスッとしていると、バイザーを含め周囲に良い印象を与えません。
それだけでマイナス印象になっちゃうわけですね。

一度ついてしまった第一印象を覆すのは容易ではありません。
なので、努めて「笑顔」をつくる練習をしていた方がいいと思います。

逆に緊張しすぎるのも、「実習の最後まで持つかな」「疲労で倒れないかな」という
印象を持たれてしまいます。

初めのうちは仕方がないこともあるんですけどね。
でも、これがいつまでも続くとストレスが溜まると思います。

実習中の緊張感を緩和し、ストレスを軽減するためには、バイザーや他の職員と
コミュニケーションを多くとる必要があります。

「なぜ、コミュニケーションを多くとるの?」については心理学的な理由があります。

心理学では「ザイアンスの法則」(単純接触効果)といい、

「顔を合わせる回数が増えると、相手に対して好意を持ちやすい」

という効果があるそうです。

相手と多く、顔を合わせ会話をすることで相手の事を知ることもできますし、
自分のことを知ってもらうチャンスも増えます。

相手のことを知らないとどうしても警戒しちゃいますよね。

できる実習生というのは、無意識なのか「ザイアンンスの法則」を意識してなのかは
ともかく、バイザーと多く接触しようとする印象を受けます。

コミュニケーションが苦手という実習生さんもいるとは思います。

実習を楽しく、有意義に過ごすには、実習前から練習するのがいいと思いますよ。

具体的な練習方法として、意識的にあまり話したことがない人とコミュニケーションを
とるようにしてみてはどうでしょうか?

 

2.あいさつ

「あいさつ」はとても重要な要素になります。社会的なルールというのもありますが。

「あいさつ」をする意味は2つあります。

「あなたを承認・尊敬しています」
「私は敵ではありません」

あいさつは「あなたを認めています」「敵ではないです」というサインになるんですね。
誰だって、知らない人に対しては警戒心を抱きがちです。

これは実習生さんもさんそうだとは思いますが、バイザーだって当てはまります。

※詳しくは別記事に書いてます。参考にしてみて下さい。

 

3.はっきり話す

人は言葉で情報を伝えます。その情報がしっかり伝わらなければ伝達ミスにつながります。
医療現場での伝達ミスは、大袈裟かもしれませんが人命に関わることもあります。

実習中に大きな責任を負うことはないとは思いますが、今後のことを考えると
「はっきり話す」ことは必要だと思います。

また、小さい声で話していると「頼りなさそうな印象」を受けます。
バイザーからすれば自分の患者さんを担当させてもいいのかと不安になると思います。

「1.笑顔」と重なる所もあるのですが、初対面で相手に良い印象を与えるには
「笑顔と落ち着いた声ではっきりと話す」必要があります。

実習前からスマホで自分の話し方を録音してみて、聞き直してみるといいかもしれません。
意外と自分で意識してない所が浮き彫りになってくると思いますよ。

4.受けたアドバイスは素直に聞く

人の「素直に聞く」ということは重要です。
実習生さんも、自分なりの主義主張はあると思います。

しかし、相手の意見に対して真っ向から対立した意見を出されてしまうとどうでしょう?

バイザーからすると「この人は私の言うことを聞いてくれないのかな?」不安になると思います。

相手の「話を聞く」という事は、それだけで相手を受け入れるという事になります。
なぜかというと、人間には自己承認欲求という「自分を認めて欲しい」という欲求があります。

「話を聞く」という行為はそれだけで相手の欲求を満たすことになるのです。
まずは、バイザーしっかり聞き受け入れてみましょう。

ただし、あまりにも範疇を超えている場合は悩まず学校の先生などに相談しましょう。

 

5.わからない事は誤魔化さない

バイザーなどに質問されて「わからないこと」があると、評価が下がり
実習に落とされるんじゃないかと不安になるとは思います。

ですが、大体の場合はバイザーは実習生は「わからなくてもOK」と思っています。

それを「知ったかぶり」で誤魔化そうとすると、話の内容が破綻しバレてしまいます。

学生の内は「わからないことはわからない」と素直に答えた方が好印象です。

私が考えるに、実習生さんに実習で学んで欲しいことは

「何が分からないか知ること」
「それを知るための解決方法」
「解決方法を実践する行動力」

だと思っています。

たまに、手厳しいことを言われると思いますが、できるだけ前向きにとらえるようにしましょう。

例えば何かについて調べるように言われたとします。
どうしても時間がなく、途中までしか調べることができなかった場合は

「〇〇までは調べることができたのですが、ここから先が分かりません」
「〇〇まではできたと思うのですが、時間が無く全て調べることができませんでした。」

というように、自分が「できている所」と「できていない所」を伝えるようにしましょう。

そうすれば、バイザーの方も納得してくれますし、課題の量を調整すると思いますよ。

 

6.ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかりする

「報告・連絡・相談」は実習中だけでなく、今後臨床に出た時も必要な能力です。

これがちゃんと出来ていないとミスに繋がったり、人間関係が円滑に進まなくなります。

そのため、自分の周囲に起きたことを「報告」し、伝えなければいけないことは「連絡」する、
そして、自分で判断できないことは「相談」する必要があります。

バイザーからすると進捗状況が確認できないと不安になるんですね。

ぶっちゃけた話、臨床に出ている人でもできてない場合が多い気がします。

実習中はこれがちゃんとできるだけでも評価が上がります。
是非やってみる事をオススメします。

 

まとめ

今回は、実習生さんに向けての私の思う所を書かせて頂きました。
実習中は色々大変ということはバイザーも経験があり知っていると思います。

分からないことがあれば、バイザーを頼るようにしましょう。
すぐに相談する習慣をつければ、バイザーとのコミュニケーションも円滑になります。

バイザーとの関係性を上手に築ければ、実習も楽しく有意義なものになると思います。
そして「できる実習生」というのは上記の6つのポイント押さえていると思います。

長文になりましたが、お付き合いいただきありがとうございます。

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。