橈骨遠位端骨折のまとめ記事とオススメ書籍




こんにちは。作業療法士のトアルです。

今回は「手首の骨折」である『橈骨遠位端骨折』について書いた記事をまとめて紹介します。

このブログのカテゴリーで「運動器リハ」にカーソルを合わせれば、記事を見つけること
ができるのですが、かなり遡らないといないために大変です。

そういった理由もあり、まとめておこうかなと思った次第です。

また、記事の最後に私が持っている、オススメの参考書を紹介させて頂きます。

急性期リハビリで作業療法士が橈骨遠位端骨折について知るべき2つのこと

記事の題名は「知るべき2つのこと」となっていますが、
大まかにいえば「術後の術側の管理方法」「患者さんのセルフケア」についてまとめています。

急性期リハでは「どういった管理をしているんだろう」とか「どこに気を付ければいいんだろう」
ということをわかりやすく書いてます。

いわゆる「リスク管理」ってやつですね。

これから急性期に勤める方にはオススメの記事です。

 

橈骨遠位端骨折の基礎知識(保存・手術療法)について解説

橈骨遠位端骨折と診断された場合「保存療法」「手術療法」を選択します。

どういう場合に、保存療法になるのか、または手術の適応になるのかについて、
詳しく書かせてもらっています。

リハビリの仕事は医師からの処方が無ければ行えません。
なので、医師がどのように考え、保存か手術かを知る必要があります。

基礎的な内容ですが、タメになる内容だと思いますよ。

 

橈骨遠位端骨折後の作業療法士の訓練内容と注意点について解説

橈骨遠位端骨折術後の急性期リハでは、基本的に術部は安静が必要です。
手首(手関節)の骨折なんで、基本的には動かしてはいけないんですね。

ですが、そのまま安静にしておくと、手首(手関節)以外にも障害が出てきます。

手関節以外の訓練ではどういった事をするのかを具体的に書かせていただいています。
注意点として、一般的な内容なので、骨折が大きい場合や他の部位も骨折している場合には
この記事に書かせてもらっている限りではないです。

主治医に安静度を必ず確認してから訓練を行うようにしましょう。

 

手の浮腫評価・周径測定について作業療法士が解説(8の字法)

橈骨遠位端骨折後の手部・手指は高確率で「浮腫」が生じます。

この浮腫が長期間にわたり長引くと「手指の拘縮」が起きてしまいます。
浮腫をできるだけ軽減し、手指の拘縮を予防するのもリハビリの訓練の1つです。

手指の可動域については、ROM測定がありますが、浮腫の評価はどうでしょうか?

実はこれにも評価方法があります。

「8の字法」というのですが、この記事ではこの方法について
詳しく紹介させていただいています。

 

手を握るだけで記憶力が上がるってホント?

おまけみたいな記事ですが、自主トレーニングをあまりやらない人や、
話のネタとして使える内容になっていますよ。

橈骨遠位端骨折でオススメするリハビリ書籍

私はハンドセラピーに関する書籍はかなり出ていますが、
その中でも私がオススメする書籍を紹介したいと思います。

【作業療法士のためのハンドセラピー入門】

 

作業療法士で整形分野に携わっている方であれば、持っている方も多いかもしれません。

ベーシックな内容で理解しやすいですし、複雑な手の機能解剖を最低限学ぶには
ベストな内容なテキストですよ。

作業療法士がいない職場でも使用されている方はいるようです。
ハンドセラピーの書籍を持っていない方は、まずこの書籍から読み始めるのをおススメめします。

【臨床ハンドセラピィ】

 

こちらも有名どころですよね。私はハンドセラピィ系の参考書で初めて購入したものです。

橈骨遠位端骨折だけでなく、肘・前腕・手指の骨折でどういったリハビリを行うのかを
急性期・回復期を中心に解説しています。

また、屈筋腱・伸筋腱の損傷後のリハビリについても詳しく記載されています。
管理が難しい疾患なので、その管理をしっかり学びたい方にはオススメです。

自主トレーニングについてもイラストで詳細に載ってますので、
患者さんへの説明などにかなり使えます。

【手を診る力をきたえる】

初めに紹介した「作業療法士のためのハンドセラピィ」の著者である、
鎌倉矩子先生が執筆されている本です。

この本の特筆すべき点は、実際のADLに則した手の動きのパターンを分析している所です。

実際のリハビリ場面でも、手の動きは瞬間的でパターンがバラバラであり、
捉えにくいと感じることが多いと思います。

特に臨床に出たての頃は、こんなの理解できないよってことは多いですよね。
ですが、字を書く、包丁を使う、箸を使うなども一定のパターンが存在しているそうです。

ベテランであれば、その動きを分析して問題点を抽出し、問題解決のためのリハビリ訓練を
しているのだと思います。

手の機能解剖について書かれた書籍はありますが、ここまでADLに近い形で詳細に
書かれた書籍はないと思います。私もこの書籍のすべてを理解しているわけではないのですが、
少しでも読み込んで理解していきたいと思っています。

【上肢運動器疾患の画像リハビリテーション】

 

この書籍の良い所は、図や画像が多くリハビリを行う際にどこに注意をすればよいかを
明確にしている所です。特に上肢の骨折でどのような手術を行っているかについて記載されている
リハビリの書籍はあまりありません。

今までは、骨折後にどのような手術をするのかは、整形外科の医師向けの本を
探したりしていて、結構時間がかかっていました。

また、医師向けの参考書っていうのがべらぼうに高いんですね。
ですが、この参考書は、その点をしっかりカバーしています。

この点だけでも、この本を購入する決め手になるのではないかなと思います。

【手の運動を学ぶ】

 

ハンドセラピィでは有名な矢崎潔先生が執筆されている本です。
それだけでも購入を検討する価値はあるでしょう。

この本の良い点は、手の機能解剖について非常に詳しく書かれている事です。
手根骨と手指の関係性など今まで知らなかった情報が詳細に書かれていて、
臨床でもかなり役に立っています。

最近でこそ色々なハンドセラピィに関する書籍が出ていますが、
手の機能解剖を理解するには、この本が一番良いのではないかなと思います。

ちなみに、今まで手の機能解剖で一番役に立ったのは
「カパンジー機能解剖学」です。

 

以前は白黒イラストだったのですが、現在は版を重ねてオールカラーイラストになっています。
内容が古いというわけではなく、基本的な手の機能解剖を知るにはとてもオススメですよ。

今回紹介した書籍を全て購入する必要はないと思います。
ですが、どれか1冊でもあればハンドセラピィ分野で役に立つことは間違いありません。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。