こんにちは。作業療法士のトアルです。
突然ですが皆さんは日々、セラピストとして大人として勉強に勤しんでいるでしょうか?
こう言われて「どきっ」とした方もいるでしょうし、
私に言われなくてもやってるよという方もいるでしょう。
人の考え方は千差万別。
それぞれに合ったやり方で考えていけばいいというのが私の持論です。
今回、記事にさせて頂くのは「セラピストの勉強法について」です。
これも、人によって様々なやり方はあると思います。
しかし、子供の時や学生、養成校時代と違い、大人になりセラピストとなった、
私たちには定期試験というものがありません。
「試験がなければ勉強しなくてもよい」これはこれで楽な考え方なのですが、
たぶん自己成長は得られないのではないかと個人的には思うのです。
でも、中には「勉強したいけど勉強の方法がわからない」という方も
いるはずです。
今回はそんな葛藤がある方向けの記事になります。
Contents
大人と子供の「勉強法」の違いとは?
大人と子供の勉強法で大きく異なるのは、これを勉強しておけばよいという
「テキスト」や「教科書」があるかないかです。
※ここからはセラピストを「大人」と表記し、「子供」を小学生~養成校時代とします。
世の中にはセラピスト向けの「テキスト」はたくさん出版されています。
ですが、あまりに量や種類が多くカバーすべき範囲も広いため、
何を勉強すれば自分のためになるのか分からないということもあるでしょう。
そのため「何を勉強するのか?」をハッキリさせる必要があります。
「長所伸展」と「短所克服」
人が成長するには2つの方法があります。それは「長所伸展」と「短所克服」です。
自分の得意分野を伸ばすのが「長所伸展」対して自分の苦手分野を克服するのが「短所克服」です。
この2つの軸を持つことで「何を勉強すべきか?」についての方向性が見えてきます。
これはとても大切なことなので、ぜひ覚えていた方がいいと思います。
「長所伸展」か「短所克服」か?
では「長所伸展」と「短所克服」どちらを優先して行えばいいのでしょうか?
子供と大人の違いで分けてみます。
子供の場合は「長所伸展」
子供の場合は「長所伸展」を行う方がいいとされています。
その理由なのですが、子供は成功体験が少なく、自信がありません。
そのため、何をするにも恐る恐る試しながら進めていきます。
そんな自信が無い中で、苦手意識が強い事を強制的にやらせると
どうなるでしょうか?
ほぼ間違いなく、その強制的にやらせたことが嫌いになります。
実習を例にとると、解剖学にあまり自信が無いのに、
実習先のバイザーに「筋肉を全部覚えてこい!」なんて言われたら
絶対に解剖学が嫌いになりますよね。
(普通はそんな無茶言いませんし、今のご時世パワハラ扱いになりますが…)
話がそれましたが、子供の場合だとまずは「好きな事」「得意な事」をやらせて
成功体験を積ませて自信をつけてもらうことが重要です。
「短所克服」はその後に進むべきステップなのです。
では、大人の場合はどうでしょう?
大人の場合は「短所克服」
大人の場合は、子供の時と違い「短所克服」から始めるべきです。
例えば、解剖学は得意だけど運動学は苦手だとします。
リハビリの仕事を上手くこなしていくためには、どちらを優先させるかを考えてみましょう。
解剖学は得意だけど、それだけやっていても実際に対象者の機能を上げることはできません。
運動学の知識は必須です。運動学の知識がなければ仕事になりません。
「運動学がすごく得意である」というレベルに達していなくても、
「平均レベル」までに引き上げることが仕事力を高めることに寄与します。
長所を伸ばすことは間違いなく武器にはなると思いますが、
それで全てが穴埋めできる問題ではないはずです。
大人の場合の勉強法は、まず「短所克服」を優先して考えるべきなのです。
「短所克服」は苦しい作業
そうはいっても「短所克服」は簡単なものではありません。
苦手な事がある場合、ささっと克服してしまえばいいと考えがちですが、
ほとんどの場合、自分のコンプレックスに立ち向かうことができないのです。
人間は自分の短所を克服することから「無意識」に逃げてしまうのですね。
だからといってそのまま放っておいてもいいのでしょうか?
今、深刻な問題は何でしょうか?
逃げてしまうのは「無意識」の力です。
これに抗うには「自分の短所が何なのか?」ということを
「意識下」に置くようにしなければなりません。
臨床に出て年数が経てば、自然に覚えられるというような甘いことはありません。
RPGゲームで言うとドラクエやFFのように、あるレベルに達すれば
呪文が覚えられるというシステムではないのです。
無意識に逃げることから脱却するには?
「今でしょ!」
テレビなどで見かける林修先生の言葉ですが、真理をついていると思います。
自分の短所、苦手を常に意識して、それを「何とかしよう!」と問題意識を
持つことができれば、実は後は楽なんですね。
なぜかといえば「短所の方が伸び代があるから」です。
伸び代があると、結果が大きく出始めます。
結果が実感できると、しめたもので「短所克服」が楽しくなってきます。
ここまでくれば、自己成長を楽しむことが出来ると思います。
まとめ
今回は「セラピストの勉強法」について記事にさせて頂きました。
大切なのは、「短所克服」です。苦手なものをまずは平均レベルまで引き上げる。
そのためには「自分が何が苦手なのか」という問題意識を持つこと。
無意識に逃げようとする場合には「今でしょ!」の精神で取り組んでみる。
短所の方が成長が目に見えるので「楽しい」に変わりやすい。
これを押さえておけば、自己成長を楽しめるのではないでしょうか?
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。