「一応」という口癖は危険、嫌われる原因にもなる?




こんにちは。作業療法士のトアルです。

「無くて七癖」ということわざがあります。

どんな人間にも少なくとも7つは癖があるという意味ですが、皆さんは自分の持っている癖について気付いているでしょうか?

よく聞く口癖の一つに「一応」という言葉があります。

今回はこの「一応」という口癖がどういう影響をもたらすのか考えてみましょう。

一応という言葉のマイナス面

例えば、後輩に「この仕事、やっておいてくれない?」と頼んだときに「一応やっておきます」
と答えられると「やるの?やらないの?」不安になってしまいます。

どうしても頼りない印象を受けるんですね。

また、上司から資料の確認を依頼され、進捗状況について聞かれたとします。
「一応、確認が終わりました」という言い方をすると、上司は怪訝な表情をすると思います。

上司からすると「手抜きをしたのだろうか」「何か不備でもあったのだろうか」
と取ってしまう可能性もあります。

「一応」という言葉が入ると「自信がないところもある」と捉えられてしまう事もあります。

言う方が「一応」と言ってしまうのは、実は「自信がないから」だったりします。
これは意識的・無意識を問わずその傾向があります。

自分が間違っていた場合のダメージや責任を和らげるために「一応」という言葉で
事前にクッションを入れるのです。

つまり、自信がないので、自分自身のためにあらかじめ防御しておくのです。

なので、後でその意見が間違っていたとしても「一応」と言っておいたことにより、
責任を免れることができる
という心理が働きます。

そうすると「私は断定はしなかったはずです」という反論ができます。

こうした言葉を使用してしまうということは、
心理学的に自分の弱点を相手に隠そうとする防衛反応とみることもできます。

 

自分の考えを曲げない頑固な人

口癖ではなく、意思を持って「一応」を使う場合もあります。
例えば、上司から仕事を頼まれたとします。

本当はやりたくない仕事ですが、上司からの依頼で断りにくいため
それを暗に伝えようとして「一応やりますよ」と言う場合です。

角が立つ言い方なので上司に良い顔はされないと思います。

このような使い方をする人は、自分の考えを曲げない、頑固な性格といえます。
人から指示をされたり、物事を任されたりすることを嫌います。

また、このような人の多くは責任感が弱い傾向があります。

自分の仕事だという気持ちが弱かったり、初めからやるつもりがなかったのだから
出来なくても仕方ないと思っている可能性があります。

 

「一応」を克服する方法

今まで述べたように、「一応」とは信頼関係を無くしてしまう口癖です。

この口癖を克服するには、つい「一応」と言ってしまう癖を変えることから始まります。
ですが、多くの人は自分が「一応」といっている事に自覚がありません。

この記事を読んでいるあなたは、「一応」というデメリットを知ったはずです。
この気付きが得られれば、実は直すのも簡単なのです。

この口癖を直す簡単な方法があります。

どういう方法かというと、「一応」という言葉を「私」に置き換えるようにすること。

・「この仕事、やっておいてくれない?」「一応やっておきます」→「私がやっておきます」
・「頼んだ仕事の確認は済んだ?」「一応確認は終わりました」→「私の確認は終わりました」

これはOKの返答の場合ですが、NOの場合も反応としては使うことができます。

「一応」を「私」に置き換える、まずは形から入る必要があります

口癖を直そうと思ったら、気付いて行動しなければなりません。
相手に伝わって、認められるのもコミュニケーションの1つだからです。

主語を「私」に変えるだけですが、相手が受け取る信頼感が格段にかわります。

意見が異なっても、ただ意見が違うだけというように捉えてもらえるようになります。

まとめ

「一応」という言葉を使う人は「言ったことをきちんとやってくれないのではないか」
と相手を不安にさせる要素を持っています。

無意識に会話で使いそうになる「一応」という言葉ですが、
そこに隠された心理はあまり感じの良いものでは無いようです。

職場や日常生活でも気を付けたいですよね。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。