急性期OTが効率的に下肢・歩行を勉強する方法(その2)




こんにちは。作業療法士のトアルです。

前回は「急性期OTが楽に下肢・歩行の勉強方法」について記事にさせていただきました。

今回はその続編、その2について解説させていただきたいと思います。

「下肢や歩行はPTに任せればいい。」たしかに一理あります。

職種ごとの得意分野はあるわけで、住み分けは必要ですし、
自分の専門分野以外に口出しするのも人間関係に差し障りがあります。

なので、ここは「考え方を変えてみる」っていうのも一つの方法ではないかと思います。

考え方を変えるだけで楽に勉強できる

「考え方を変えてみるってどういうこと?」と思う方も入れません。

どういうことかというと
「下肢・歩行については勉強とは思わず趣味でやってる。」
と考え方を変えてみる事です。

「なにそれ?」っていう意見もあると思いますが、
要は考え方を変えてみようってことです。

「勉強しなきゃ」って意気込むと「やる気」って起きなくなると思うんですね。
なぜかって言うと「やらされ感」があるから。

もちろん仕事上どうしても必要な知識ってあると思います。
そういうのは、仕事を進める上で必然的に覚えていきます。

ですが、仕事で使わない知識って無意識に優先順位を下げる。
どうしても後回しになるんですよね。

常に仕事のことを考えて勉強できる環境って実はそんなにないはずです。
帰宅してからの自分の生活の時間もありますし、何よりストレスが溜まります。

ですが、自宅に帰ってからの自分の時間の使い方を少し振り返ってみましょう。
スマホを触ってたり、ネットでYou Tubeを見てたり、漫然とテレビを見てたり
と割と無駄に過ごしている時間って多いはずです。

この時間を少し割いてみるのです。

具体的に何をするかというと、
「1日たった5分でもいいので机に向かってとりあえず参考書を開く。」
ことです。

 

1日5分で変わることはできるのか?

1日5分で何が変わるのでしょうか?

実は嫌々勉強するってなった時って大体「参考書を開く気がしない」という
メンタルブロックがかかります。

私の周囲では大体そういう言葉が聞かれます。
偉そうにこういう記事を書いている私でも疲れてたらそういう心境になります。

そして、ここで生きてくるのが上でも述べた「趣味でやっている」という考え方です。

趣味なら無理やりやらなくてもいいですし、本を眺めているだけでもOKです。
ですが、最初の数行を読んでいると自然と、先へ先へ読み進めてしまいます。
ここで大切なのは全てを理解しようとしない事。

ただ読み進めるだけです。

1日5分だけです。それ以上は読み進めなくても良いです。
5分経ったら終了。それ以上はやらない。
ただし、どこまで読めたかは印をつけておいてください。

これを1週間くらい続けます。
1日5分くらいなら続けられそうな気がしませんか?

2週間目は復習です。1週目までに読めた所の復習になります。
それを2週目で1日5分やっていきます。

2週目には蛍光ペンを持って大事そうな箇所にマーカーで線を引いていきます。
1週目に読んだところを再度読み返します。

初めはマーカーだらけになると思いますが、そこは気にしない方がいいです。
多分、1週目に読んだ箇所よりも範囲が広く読めているはずです。

このときは素直に自分を褒めましょう。
「少しは読めてるな、前に進めているな」
という具合にです。

2週目でもやる時間は変えずに1日5分です。
それ以上はやらずにおきましょう。

3週目は次の所に移ります。まだ読んでいない部分です。
そして、4週目はまた蛍光ペンを持って復習に移ります。

これを繰り返していきます。

注意点は
・1日5分は時間を必ず作ること
・5分以上は読まないこと
・5分で読めた範囲に印をつけること
・蛍光マーカーは2週目、4週目など偶数週の復習の時に使うこと
の4点です。

この勉強法の利点

この勉強法の利点ですが、
まず1日5分なので「やらされ感」というストレスがかからない事、
内容を無理に理解しなくていいので気楽にできる事があります。

そして、自分が5分でどれくらい読めるのかを知ることができます。
つまり現時点での「自分の読むスピード」を客観的に知る事ができます。
5分で読めた所に印をつけるのはその意味があるのです。

2週目にマーカーを使って復習するのは、一度読んでいるのである程度概要がわかります。
そうするとその中から余計なものを省いた大切な所をチョイスすることができるからです。

最初からマーカーで線を引くと「あれも大事、これも大事」と線を引くのに躍起になってしまい、
内容を拾いきれなくなってしまいます。
1回目は概要を知るため、2回目は要点をチョイスするためと覚えておいてください。

また、2週目で同じ個所を読むと、読む範囲が広くなっているのがわかるはずです。

同じ時間で読む範囲が広くなっている。
これは「自己成長の証」と言えます。
少しでも成長しているなって実感できるのがこの勉強法のミソです。

 

まとめ

今回は「急性期OTが楽に下肢・歩行を勉強する方法(その2)」として
記事を書かせていただきました。

私の考え方を押し付けるつもりはありませんが、
こういった勉強法もあるよっていう提案になります。

もちろん、5分だけではなく、10分、15分と時間数を増やしてもいいですし、
やる人が負担を感じない程度にアレンジはしてもいいです。

少なくとも、私はリハビリ職である以上「全身を観ることができるセラピスト」
になりたいと思っています。

少しづつでも精進したいものですね。

ちなみに歩行と股関節の勉強に私がオススメするのはこの2冊です。

 

努力は絶対に報われるはずです。焦らず、気張らずに頑張っていきたいですね。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。