デイサービスとデイケアの違いについて作業療法士が解説




こんにちは。作業療法士のトアルです。

みなさんはデイサービスデイケアの違いを患者さんやそのご家族さんに
ちゃんと説明できるでしょうか?

実は先日、患者さんの家族さんに
「デイサービスとデイケアの違いってなんですか?」と聞かれたのですが、
上手く説明できずにしどろもどろになってしまいました。

一応は医療職なので概要くらいは説明できた方がいいですよね。

そこで、今回は「デイサービスとデイケアの違い」について調べてみたこと
を解説をしていきたいと思います。

デイサービスとデイケアの違いとは?

答えから言うと
「デイサービス」というのは「通所介護」
「デイケア」というのは「通所リハビリテーション」のことなんですね。

これらは「介護保険法」の中で定められる区分で分けられます。

どちらも、一定の時間内で、各施設でのさまざまな介護サービスを受けることができます。
また施設に入所する訳ではないので「居宅サービス」に位置づけられます。

以下にこの2つについてそれぞれ説明していきます。

 

通所介護とは?

通所介護の内容は「入浴、排泄、食事 等の介護その他の日常生活上の世話」や
「機能訓練」になります。「リハビリ」というよりは介護を中心に行います。

 

通所リハビリテーションとは?

通所リハビリテーションの内容は、リハビリを中心としたものになり、理学療法、作業療法、言語聴覚療法
など、対象者に必要なリハビリテーションを行います。
(文言には言語聴覚療法は含まれていませんが、その他必要なリハビリテーションに含まれると思います。)

 

通所介護の基本方針

【目標】
その対象者の方が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指すことを目標にしています。

【方法】
対象者の方が必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行います。

【目的】
目的としては以下の3つが上げられます。
・対象者の社会的孤立感の解消
・対象者の心身の機能の維持
・対象者の家族の身体的及び精神的負担の軽減

対象者の方が家に閉じこもらずに他の方と交流ができたり、気分転換したりすることや介助者の負担軽減を目的としています。

通所リハビリテーションの基本方針

【目標】
その対象者の方が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように生活機能の維持又は向上を目指します。

【方法】
理学療法や作業療法、言語聴覚療法などのリハビリテーションを行います。
(文言には言語聴覚療法は含まれていませんが、その他必要なリハビリテーションに含まれると思います。)

【目的】
利用者の心身の機能の維持回復など、基本的には、心身機能の維持や向上を図り、
最終的に日常生活をできるだけ自分で行えるようになることを目的としています。

デイサービス、デイケアともに目標は同じなのですが、方法や目的に違いがありますね。
表にしてまとめると違いが分かりやすいと思います。

 

まとめ

今回は「デイサービスとデイケア」の違いについて説明させていただきました。

概要になりますが、デイサービスは生活介護を行う所、デイケアはリハビリを中心に行う所の
理解でいいのではないかと思います。

最近では施設の規模によって行われるサービスにも違いがあるようですね。

冒頭でお話ししたように、セラピストが患者さんやそのご家族さんに
通所サービスを勧める機会は少なくないです。

そのため、デイケアとデイサービスの目的や方法、目標はしっかりと
説明出来るようにする必要があると思います。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。