自分の知らない一面に気付くには「ジョハリの窓」をやってみよう




こんにちは。作業療法士のトアルです。

皆さんは自分のことをどれくらい知っていますか?

自分のことは自分が良く知っているようでいて、意外と見えていないものです。
自分もブログをやり初めて改めて気付きました。

日記のようにして書く事で「自分を知ること」もできますが、
色々調べていくうちに「ジョハリの窓」という心理学の手法を見つけました。

今回は「ジョハリの窓」について解説させて頂きます。

「ジョハリの窓」で自分を客観的に見る

概要は下のようになっています。

ジョハリの窓とは自分をどのように公開ないし隠蔽するかという、コミュニケーションにおける自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案された考え方。
                                出典:Wikipedia

「ジョハリの窓」はアメリカの心理学者ジョセフ・ルフトとハリーインガムが
公表したグラフモデルです。

冒頭にも言いましたが、自分のことは自分が良く知っているようでいて、
意外と見えていないものです。

そして、他人からみえている自分と、自分が自分で思っているイメージが違う事もあります。
この手法の利点は自分自身を客観的に見ることができ、隠れた自分を見つけやすくします。

自分を客観的に見ることができれば、

「自分はこういう長所や短所を持っている人間です。」

と相手に伝えやすくなります。

自分を知る事は、他者とコミュニケーションを取る上で
「自己開示」をするための材料になるんですね。

「自己開示」については、この記事を参照してみてください。

 

ジョハリの窓の概要

ジョハリの窓は自分自身を、自分と他人の立位置を変えて自分を見る作業をしていきます。

「自分がわかっている」⇔「自分がわかっていない」
「他人がわかっている」⇔「他人がわかっていない」

の軸を組み合わせて考えます。

そこから、

➀自分も他人もわかっている→ 「開放の窓」
➁自分はわかっているが、他人はわかっていない→ 「秘密の窓」
➂自分はわかっていないが、他人はわかっている→ 「盲点の窓」
➃自分も他人もわかっていない→ 「未知の窓」

 

  

この図が右のように「開放の窓」が大きくなれば、他者との良好な関係性が築けます。

一つ一つ解説していきましょう。

①「開放の窓」とは

これは、自分が考えている姿と他人に見えている姿が一致している部分です。

この領域を広げると相手は自分のことをよく知ることができ、お互いの理解が深まります。

②「秘密の窓」とは

この領域は周囲の人に知られていない自分のことです。

周囲に自分のことを秘密にしていることが多く、自分自身を開放しないままでいると
親近感や信頼感は非常に得られにくくなります。

他人の目を気にせず、自分を「開く」ことでこの領域は狭まります。

例えば、職場で自分の秘密を周囲に隠していたとします。

そうすると、秘密がばれるのが気になり、常に新しい嘘を上塗りしていかなくなります。
当然コミュニケーションも上手くいかなくなります。

しかし、その秘密がなくなれば、自分を解放しやすくなりコミュニケーションも
スムーズになっていくことでしょう。

全てを打ち明ける必要はないです。

何をどこまで話していいかを知る手がかりとして手書きでリストを書いてみて下さい。

「秘密の窓」の範囲を小さくすることで、上にある「開放の窓」は大きくなります。

③「盲点の窓」とは

この領域は自分では気付いていない自分です。

他人の助言や指摘で気付くことにより、この領域が狭まり自己成長につながります。

自分では気付いていないけど、他人から見える欠点というのは誰にもあると思います。

この「盲点の窓」を小さくすることで、左側にある「開放の窓」は大きくなります。

しかし、ここで問題になるのが「盲点の窓」のように自分では気付いていない盲点だということ。
気付いていなければ、小さくすることができません。

これを解決するには「人に聞くこと」が一番です。

自分の欠点は何かを人に聞くことで、見えない盲点に気付くことができます。

でも、なかなか人にそんなことを聞く勇気がない場合は、
自分自身を深く自己分析するクセを付けましょう。

自分では気付かない盲点を常に意識することで、
今まで見えていなかった部分に気付けるはずです。

④「未知の窓」とは

この領域は、誰も気づいていない未知の可能性が潜む自分です。

この領域は新しいことに挑戦することで広がっていきます。

何か新規の事にチャレンジするとこの領域が狭くなり「自己理解」が深まります。

「4つの窓」について、どういう意味を持つか理解できたでしょうか?

続いて、この「4つの窓」をどう使うかについて説明します。

 

簡易的なジョハリの窓の使い方

「盲点の窓」は他人を介して気付き、「未知の窓」は新しいことに挑戦することで
気付くことが多いです。

コミュニケーションが苦手な人にとってはかなり敷居の高い項目です。

そこで今回は「開放の窓」と「秘密の窓」に絞って考えたいと思います。

手書きでいいので下のような表を作ってみます。

次に、自分の思っている性格を書いてきます。深く考えることはないですよ。

これを行う事で、

「自分が相手にどこまで伝えているのか?」
「自分が何を隠しているのか?」

が見えてきます。

そうすると今度は

「なぜこれを相手に伝えているのか?」
「なぜこれを隠しているのか?」

を考えるきっかけになります。

あることが好きになったきっかけや嫌いになったきっかけなどが
ふっと思い出されてくると思います。一度試してみて下さい。

例えばですが、何かをコツコツ集めるのが好きとか、騒がしい所が苦手であるとか
人に見せている所はそれぞれで違うはずです。

 

まとめ

コミュニケーションが苦手な人は「開放の窓」が狭いはずです。
恐らく、書き出す項目も少なくなると思います。
逆に「秘密の窓」に書き出される項目は多くなると思います。

「ジョハリの窓」の使い方で覚えておいて欲しいことは
「開放の窓」を無理に広げるのではなく「秘密の窓」を狭めることです。

まだ「自己開示」ができる段階でなく、コミュニケーションに自信がない人の場合
「秘密の窓」を狭めるには「自己分析」が必要になります。

「自己分析」には自分がどういう人間なのかを知る材料が必要です。

その材料を、自分の心の中から拾う作業をするのに適したツールが「ジョハリの窓」なのです。

一度試してみて欲しいと思います。必ず新しい発見があるはずですよ。

この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。