こんにちは。作業療法士のトアルです。
皆さんは「OT現職者共通研修・現職者選択研修を修了」したでしょうか?
実は私も、つい先日現職者共通研修を終了しました。
次のステップは現職者選択研修になります。
この、OT現職者共通研修・現職者選択研修なんですが、
日々の業務に追われていると、どうしても後回しにしがちになるんですよね。
気が付くと何年も経っていた…なんてこともあると思います。
今回は、私が終了した「OT現職者共通研修」について記事にしたいと思います。
Contents
なぜ現職者共通研修・現職者選択研修を受ける必要があるか?
この研修の必要性ですが、OTとしての臨床実践の基礎を学習するためです。
臨床現場で学ぶことが多いのという事実ですが、経験年数が浅い時には、
自分自身の作業療法への迷いや方向性を見失うこともあります。
また、有資格者の急増や職域の拡大による指導者の不足、
社会的ニーズの多様化へ柔軟な対応が求められています。
あまりにも時代の変化のスピードが速く「OTの質の保証」が十分に
できていないんですね。
「OTの質の保証」を担保するにはどうすればよいか?
それには「OTとは何?」という基礎を知る必要があると思っています。
OT現職者研修には、先輩OTが築いてきたエッセンスが詰め込まれています。
臨床で迷っている人こそ是非この研修を受けて欲しいと思います。
現職者共通研修の内容
日本作業療法士協会が定めた以下の 10 テーマを実施します。
1)作業療法生涯教育概論
2)作業療法における協業・後輩育成
3)職業倫理
4)保健・医療・福祉と地域支援
5)実践のための作業療法研究
6)作業療法の可能性
7)日本と世界の作業療法の動向
8)事例報告と事例研究
9)事例検討
10)事例報告
この10のテーマを受けていくのですが、受ける順番は自由です。
それぞれ、90 分以上の講義(座学形式での聴講)になります。
受講が終了すれば、生涯教育受講記録の該当テーマ欄に日付を記載し、
修了確認の士会印を押印します。
なのでOT生涯教育手帳を忘れないようにしましょう。
シラバスによると、現職者共通研修は各都道府県の所属会員だけではなく
他の都道府県士会員でも参加は可能のようです。
もし他都道府県で受講を希望される場合は、参加先の都道府県県士会へ
問い合わせをしてみましょう。
この中でも特殊なのが「9)事例検討」「10)事例報告」になります。
現職者共通研修「9)事例検討」の履修方法
「9)事例検討」の履修方法には以下の2つの方法があります。
1) 都道府県士会が開催する「現職者共通研修事例検討・報告会」に参加する。
2) 協会・士会の主催・共催する事例報告検討・報告会に参加する。
事前に各都道府県県士会から情報提供があると思いますので、
忘れたり見落とさないようにこまめに情報をチェックしましょう。
現職者共通研修「10)事例報告」の履修方法
「10)事例報告」の履修方法には以下の6つの方法があります。
1) 都道府県士会が開催する「現職者共通研修事例検討・報告会」にて発表する。
2) 協会学術部事例報告登録制度に登録する。
3) 協会主催の学会および審査のある都道府県士会の学会等で事例研究として発表する。
4) 都道府県士会が、現職者共通研修事例報告に適した事例検討・報告会を実施していると
承認したSIG(他団体の学術集会等における事例発表も含む)にて発表する。
5) 認定作業療法士あるいは基礎研修修了者が指導する施設団体等で行われる事例検討・報告会 で発表する。
6) MTDLP 実践者研修における事例検討会で事例発表する。
1)の方法以外で論文発表したものを「10)事例検討」として扱い履修することを「読み替え」と言います。
2)~6)についての発表については、筆頭発表が条件になり、単に論文に協力した場合では
発表したと認められないようです。
また、1症例についての発表が条件となり、多数を対象とした論文の場合も
「読み替え」の対象にはならないようです。
ちなみに、私は学会発表をしていたので、事例報告の代わりに
読み替えで「10)事例報告」を履修しました。
まとめ
この現職者共通研修なのですが、各県士会での受講以外にも
「e-ラーニング」で受講する方法もあります。
実は私は1)~8)までを「e-ラーニング」で受講しています。
この方法については、いずれまた記事にしたいと思います。
私が積極的にOT現職者共通研修を受けようと思った動機ですが、
もう一つ重要な意味があります。
それは前回の記事で書いた「臨床指導者研修(中級・上級)」についてです。
この研修を受けなければ、バイザーにはなれません。
そして、この研修を受けるための条件として、
最低でもOT現職者共通研修の「2)作業療法における協業・後輩育成」と「3)職業倫理」 を
受講していなければなりません。
そういった経緯もあって今回の受講をしようと思ったんですね。
忙しい業務の中を縫って、講義を受けるのは大変かもしれませんが、
必ず自分の成長につながるのではないかと思います。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。