こんにちは。作業療法士のトアルです。
皆さんは「レジスタンストレーニング」について理解されているでしょうか?
「レジスタンストレーニング」とは通称「筋トレ」の事を指していると思います。
リハビリの現場でも「筋トレ」という言葉をよく聞きますが、
自分自身が行っているその方法は当たっているのでしょうか?
後輩や実習生を指導する立場になり、その意味や方法を勉強し直す必要があると思い、
自分自身の備忘録として記事にしています。
まずは「レジスタンストレーニングの目的」について記事にしようと思います。
レジスタンストレーニングとは?
「レジスタンストレーニング」とは「抵抗を用いた筋力トレーニング」の事です。
目的として「筋肉のパフォーマンスを改善・向上させること」を目的としています。
抵抗として用いられるのは「重り(重錘)」「ゴムチューブ」「自重」「徒手抵抗」
だったりします。
以下に詳しく説明していきます。
レジスタンストレーニングの目的
上でも述べましたが、レジスタンストレーニングの目的は
「筋肉のパフォーマンスを改善・向上」させることです。
これは、一般の方向けの説明なので、セラピスト向けにその内容をさらに具体的に説明します。
レジスタンストレーニングの目的は以下の4つが上げられます。
➀ 筋力の向上
➁ 筋持久性の向上
➂ 筋パワーの向上
➃ 有酸素性運動能力の向上
になります。
この4つについてさらに説明していきます。
筋力について
筋力とは筋が収縮するときに発生する「張力」の事を言います。
「張力」とは以下のような意味です。
一般的に筋力は1回でどれくらいの重さを持ち上げられるのかを測定して
それを筋力トレーニングの指標とします。
ある重さを1回だけ持ち上げられる力を「最大抵抗」といい
これを「1RM」(1 repetition maximum)といいます。
レジスタンストレーニングでは、この「1RM」を基準にして運動負荷量を
決定していくことが多くなっています。
このときの負荷の決め方なんですが「普段と同じフォーム」「普段と同じスピード」
ができるかが重要です。それを確認した上で徐々に負荷量を増加させていきます。
また、上では1回に持ち上げられる最大重量と書いたのですが、
勘違いしないで欲しいのは「代償動作なしにスムーズに持ち上げられる重量」
でトレーニングを行います。
下の表を参考にしてみて下さい。
筋持久力について
筋持久力は繰り返しの動作の中で、筋張力を発揮できる回数のことをいいます。
言い方を変えると「繰り返しの負荷を何回続けられるか」ということです。
ある特定の筋肉の持久力のことになります。
筋パワーについて
いわゆる「瞬発力」の事です。
単位時間あたり筋がどれくらいの仕事ができるかを表します。
この仕事のことを「仕事率」といいます。
この「仕事率」というのは数式で表すことができ、以下のようになります。
で、これを言い換えてみます。距離を時間で割ると速度が出るので
となります。
ということで、筋パワーというのは筋力(力)と、その時の速度に依存します。
筋パワーを高めるためには、最大筋力を上げながら、
神経系の発達を促すトレーニングを行う必要があります。
つまり現段階で身体に備わっている力を最大限に引き出すための
トレーニングを行う必要があります。
しかし、高齢者などベースとなる筋力が足りない場合は、
筋量を増やして最大筋量を高めることから始めます。
有酸素性運動について
有酸素性運動能力とは「全身持久性」の事です。
長時間にわたり、全身的な運動を維持する能力になります。
身体の運動のエネルギー源はATPですが、その供給・再合成の代謝過程で
無酸素性のものと有酸素性の供給過程があります。
1RMという基準を用いて有酸素運動性を高める場合、トレーニングするときには
負荷量を少なく、高頻度に運動を行うことで改善されるとされています。
まとめ
今回は「レジスタンストレーニングの目的」について記事にさせて頂きました。
日々の忙しい臨床の中で、基礎的な所を忘れたりすることは
よくあると思います。(私だけ?)
実際に書いてまとめることで知識を整理できたり、
新しい発見があったりで、自己成長を実感出来たりもしますしね。
これもブログの利点かもしれません。
次回は「レジスタンストレーニングの原理」について
記事を書こうかなと思っています。
この記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。